Anthropicは2024年6月20日、同社LLM「Claude(クロード)」の最新モデルとなる「Claude 3.5 Sonnet」を発表しました。性能向上はもちろんのこと、API利用時の料金や視覚認識能力の向上が行われているとのことです。

さらに新機能として「Artifacts」が追加されました。例えば、ホームページなどの作成時などのコードからプレビューをそのままWEB上で表示してくれる機能です。

また、利用回数に制限はあるものの無料でClaude 3.5 Sonnet、Artifacts機能の双方ともに利用可能です。つまり、この点はGPT-4o同様です。

なお、Claude 3.5 HaikuとClaude 3.5 Opusについても予定しているとのことです。ちなみにリリース予定は今年度後半とのことです。

Claude 3.5 Sonnetとは?新機能Artifactsについて

Claude 3.5 Sonnet

先日Claude 3が発表された際には数値だけでなく、実際の利用感覚でもGPT4を大きく上回る回答精度を感じることができたと噂になりました。


その後、GPT-4oが登場した今でもClaude 3 opusの方が精度が高いという声もちらほち聞きます。
今回、画像認識機能が向上したことは非常に大きい点です。なお、後述しますがAPI料金面での向上も大きいです。

そこで、発表があった2024年6月20日は当時2ちゃんねるの「ぬるぽ」→「ガッ」というネット文化(ネットミーム)から22周年ということで、各生成AIに回答させるという遊びをしてみました。

ぬるぽ – wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AC%E3%82%8B%E3%81%BD


回答精度にばらつきがあるので参考になりませんが、ちょっとしたお遊びとして。

Claude 3.5 Sonnet

claude3-5nurupo

やりますね。(「やりますねぇ」ではありません)


ChatGPT 4o

gpt4onurupo

生成AIとしての回答は100点な回答してきました。しっかり語源まで、わかりやすく説明してくれています。

・ChatGPT 3.5

gpt35onurupo

やられた。おじさんであることをあおられました()
まさか、3.5が一番あおってくるとは…

新機能:「Artifacts」

新機能Artifactsについてです。
最初のトップ画面でArtifactsをONにするかどうかを尋ねられます。
ONにするときはトップ画面でこの紫色のバナーをクリックしましょう。

claudeartifacts

ONにしたのちに途中でOFFにすることも可能です。その際には、トーク中の画面の一番下の「三角フラスコ」型のマークをクリックすることで以下の画面を出すことが可能です。

claude35artifacts

公式の動画です。どのような機能かは実際に試された方が早いです。

現在のAmazon Bedrockの対応状況について

結論としては、米国東部 (バージニア北部) us-east-1だけの対応です。(2024年6月21日15時現在)

claude3-5bedrock

まさかの一番最初に対応したオレゴンは対応してなかったです。ただus-east-1のほうが利用頻度は高いのでこちらの方がいいかもしれません。

Claude 3.5 Sonnet と その他LLMのAPI料金について

WEB上で使うのであれば各社似たような値段で提供しています。ただ開発側として気になるのはAPI利用時の料金です。システムに組み込むとなればAPIを利用することになるからです。
下記にまとめてみました。比較対象は、GPT-4oGemini 1.5 Proです。

なお、この3つを先日ソフトバンクとの提携で1年無料で話題になったPerplexity AI(パープレキシティAI)にまとめさせました。
しかも、利用しようとしたらPerplexity AIすでに「Claude 3.5 Sonnet」対応済みです。
Difyでも利用できるのは確認していましたが、基本的に各社対応済みのようです。

Perplexity AI(by Claude 3.5 Sonnet)での回答

claude3-5Perplexity

惜しいですね。とは言えここまでやってくれればあとは人が修正するだけです。

モデル名入力トークン料金
(100万トークンあたり)
出力トークン料金
(100万トークンあたり)
最大コンテキスト
GPT-4o$5.00$15.00128,000 tokens
Claude 3.5 Sonnet$3.00$15.00200,000 tokens
Gemini 1.5 Pro$3.50 (最大128,000トークンまで)
$7.00 (128,000トークンを超える場合)
$10.50 (最大128,000トークンまで)
$21.00 (128,000トークンを超える場合)
(標準)
128,000/(最大)
1,000,000 tokens

この表を見ると入力はClaude 3.5 Sonnet、出力はGeminiが安いです。
ちなみに、従来のClaude 3 Sonnetも、3ドル/15ドルだったので料金据え置きのまま性能アップデートといえばその通りで、また従来のClaude 3 Oupsより高性能になったのに、3ドル/15ドルということはある意味Claude 3 Oupsの15ドル/75ドルと比較して料金5分の1になったともいえます。
Claude3の古い方は使うメリットはなさそうです。

ただし、GPT-4oに関しては先日、日本語に対するトークン最適化が行われました。
そのため、同一の文章を提供したとしてもトークン数に違いがあります。そのため3社一概に料金だけでは言えず、AIに癖のようなものがあるのでそこは使い分けてもいいかもしれません。

各社料金ページ

openai.com-pricing GPT-4o
https://openai.com/api/pricing/

anthropic.com-pricing Claude 3.5 Sonnet
https://www.anthropic.com/pricing#anthropic-api

ai.google.dev-pricing Gemini 1.5 Pro
https://ai.google.dev/pricing?hl=ja

Claude 3.5 Opusは今年中に。

今後の展開として、

  • Claude 3.5 HaikuとClaude 3.5 Opusは今年度後半リリース予定
  • 企業向けの新しいモダリティと機能の開発。
  • ユーザーの好みや対話履歴を記憶する「Memory」機能の検討。

との発表もされています。Memory機能に関してはすでにOpen AIは同等の機能があります。そのためそれに追随する形となります。

もしClaude 3.5 Opusとなるとさらなる精度向上が見込まれます。
ただ、おそらくその前にOpen AIやGoogleがなにかしらの動きを・・・見せてくる可能性があると思われます。

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